こんにちは、ふー(@dr_fooooo)です。

今回は医学のお話、こどもにまつわるお薬のお話です。

ぼくは小児科医なので、よくこのようなことを聞かれます。

ママ1
子供の解熱剤や痛み止めは、大人と同じものを使ってもいいの?

ママ2
子供が熱を出した時は解熱剤を使った方がいいの?

ママ3
子供に解熱剤を使ったけど全然効かない、大丈夫?

ママ4
昔にとっておいた解熱剤飲ませていいの?

ぼく
今回はそんな疑問に答えてみようと思います。

解熱鎮痛剤とは?使っていけない解熱剤は?

解熱鎮痛剤と合わせたのは、解熱剤(熱冷まし)も鎮痛剤(痛み止め)も同じ薬だからです。

同じ作用機序なのですが、解熱作用と鎮痛作用を持っています。

解熱鎮痛剤は大きく分けると2種類ある

解熱鎮痛剤は2つの種類に分けることができます。

  • アセトアミノフェン
  • NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)

こどもに多く使われているのはアセトアミノフェンの方で、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は使われることが少ないです。

アセトアミノフェン

大人にもこどもにも多く使われている解熱鎮痛剤にアセトアミノフェンがあります。

カロナール、アルピニー、アンヒバ、コカールなどの名前で聞いたことがあるかと思います。

これらは100年以上前から使われており、副作用も重篤なものが少なく、小児に最も多く使われているタイプの薬です。

NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)

こちらは大人に多く使われている解熱鎮痛薬になります。

ロキソニン、ボルタレン、セレコックスなどがこの種類の薬となります。

ロキソニンなどは市販されていて簡単に手に入るものですね。

頭痛や生理痛、腰痛、関節痛などの痛み止めとしてよく使われています。

市販されている風邪薬にも含まれていることが多いです。

NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)はすべて小児にはダメと言っているサイトやブログがありますが、そんなことはありません。

ブルフェン(一般名 イブプロフェン)もNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の1つですが、こちらは小児にも安心に使える薬として、小児科でも処方する先生は多くいます。

ただ、基本的にこどもに使うのはアセトアミノフェン

ほとんどの方はアセトアミノフェン以外の解熱剤をもらったことはないかもしれません。

NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、基本的には小児に使用されていません。

理由としては、インフルエンザ脳症やライ症候群のリスクがあるためです。

ライ症候群やインフルエンザ脳症とは?

インフルエンザの際にこども(15歳未満)にNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)を使用すると、インフルエンザ脳症を起こすリスクがあるとされています。

ちなみにインフルエンザの時にインフルエンザ脳症のリスクがある薬剤は、NSAIDsの中でもアスピリン・メフェナム酸(ポンタール)・ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)の3種類です。

(森島恒雄:厚生労働科学研究インフルエンザの臨床経過中に発生する脳炎・脳症の疫学及病態に関する研究, 平成12年度―14年度総合研究報告書, 2003)

ブルフェン(イブプロフェン)はNSAIDsですが、この研究ではリスクが高くなる証拠はありませんでした。

もちろんアセトアミノフェンが安全とされているため、基本的に解熱剤はアセトアミノフェンを使用するのが良いと思います。

ライ症候群は、15歳未満のインフルエンザや水痘(水ぼうそう)にかかった時に起こる急性脳炎・肝障害のことです。

日本ではまれですが、重篤化すると死亡することもあります。

ライ症候群もNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)に誘発されると言われています。

以上より「こどもの解熱剤はアセトアミノフェン」と言われています。

市販のこどもの薬を買う場合は、アセトアミノフェンかどうかを確認して買いましょう。

ぼくのおすすめはこちら。

よくあるその他の質問

解熱剤はそもそも使っていいの?

よく言われるのが、以下の質問。

ママ1
解熱剤を使ったけど、全然効かない

ママ2
解熱剤を使ったけど、効果が切れたらすぐに上がる

解熱剤は一時的に熱を下げる効果しかなく、発熱の原因(かぜなど)を根本的に治療する薬ではないです。

なので、ぼくは熱+症状がある時に使用しましょうとお話しています。

症状とは、水分が摂りづらい、寝られない、つらそう、ぐったりしているなどです。

ちなみに小児は簡単に40度まで上がりますが、ピンピンしている場合も多いです。(遊べてたから熱があるのに気がつかなかったという場合もありますよね。)

その時は別に使う必要がないと考えています。

前にもらった薬・兄弟の薬を飲ませてもいいの?

直近でもらった解熱剤は使ってもらって問題ないです。

兄弟の薬は体重差によります。

アセトアミノフェンは1回体重あたり 10~15mgとされているので、10kgの場合100-150mgとなります。

細粒の場合、g単位で処方されていることが多いかと思います。

アセトアミノフェン20%細粒と書かれていた場合は、

  • 0.5gだと100mg
  • 0.75gだと150mg
  • 1.0gだと200mg

含まれていることになります。

お子さんの体重で割ってみて、10-15mg/kgに入るようであれば、使用しても問題ありません。

アスピリンを処方されているお子さんについて

こどもにアスピリンなんて処方されているのか!と思われがちですが、病気によっては処方することがあります。

1番多いのは川崎病だと思います。

処方されている病院で指導されていると思いますが、アスピリンを長期間服用しているこどもに関しては、発熱・皮疹が出現した際は服用に注意が必要です

上記のインフルエンザ脳症やライ症候群のリスクになるので、発熱・皮疹が出現した際は必ず処方された医療機関に問い合わせをしましょう。

まとめ

こどもに安全に使用できる解熱鎮痛剤(熱冷まし、痛み止め)はアセトアミノフェン!

NSAIDsでも安全に使用できるときはありますが、自己判断では使用しないようにしましょう。

ちなみに自宅に解熱剤を置いておくのも大事です。

今はネットでも買えるので、家に常備しておきましょう。

チュアブル錠は歯で噛み砕いて飲むタイプの薬なので、錠剤を飲めないこどもでも服用できます。

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