
少し前に保育園に入れないことをブログに綴って、大反響になった記事がありました。
国会でも取り上げられた話題ですね。
[blogcard url="http://anond.hatelabo.jp/20160215171759"]保育園や幼稚園に入ったとしても、まだまだ大変なことは続きます。
共働きのご家庭では急な熱に悩まされることも出てきます。
保育園に行く前にやっておきたいこと、知っておきたいことをまとめたので、参考にしてもらえればと思います。
Contents
そもそも保育園ってどんなところ?
保育園は、両親が働いていたり、病気にかかっていたりなどの理由で、家庭において十分にこどもを保育できない場合に、家庭に代わってこども(0-5歳の乳幼児)を保育(養護と教育も)するため、児童福祉法に位置付けられている「児童福祉施設」です。
つまり、いろんな諸事情(共働きや病気)で、家で十分な保育ができないときに利用するのが保育園です。
これだけ騒がれたけど、保育園の意味合いは意外と知られていないんですよね。
保育園に入れないってどうして?
単純に保育園の数が足りないからです。
なので、優先順位をつけて、入園させるかを決めています。
保育園の条件は、さっきも書きましたが、「家庭において十分にこどもを保育できない場合」です。
なので、両親ともにパートではなく、フルタイムで働いている場合の方が有利になります。
保育園と幼稚園の違いは?
幼稚園は学校教育法に位置付けられてて、小学校に入る前の3-5歳の幼児が利用する教育機関です。
親の申し込みにより、どなたでも利用できて、1日4時間の活動時間が基本的になっています。
つまり、保育園は事情があって家庭で保育ができない場合に利用、幼稚園は事情がなくてもよく、4時間程度の教育機関となります。
ここからが本題!保育園に入園すると…
保育園に入園して1-2ヶ月は発熱が頻発します!
「なんだ。熱か…」では済まないです。
保育園は感染管理と安全の観点から、親に連絡し、早退させられてしまいます。
せっかく保育園に預けても、熱が出ればすぐに迎えに行かされてしまうのです。
免疫がないのではないか?
頻繁に熱を出すと、「免疫がないのではないか?」と聞かれますが、免疫不全ではないです。
初めての集団生活では、感染症に頻回にかかることは当然です。
今まで同じ人としか会っていなかったところから、いろんな人と出会い、行動範囲も拡大するので、ウイルスや細菌に出会う機会も増えるためです。
小児科医の間では、4-5月の頻回の発熱は、保育園症候群(本来こういう病名はないです)と言ったりしています。
一般的には病弱とか言われますが、医学的に免疫不全ではないので心配しなくて大丈夫です。
こどもが保育園に預けられないけど、仕事に行きたい。そこで利用できるのが病児保育!
病児保育とは、施設内に医師や看護師を配置し、罹患中でも保育ができる施設のことです。
意外と利用されていませんが、1日2000円程度(もっと安ければいいのですが…)で利用でき、看護師や医師もいるので安心です。
全国病児保育協議会もあり、近くの病児保育がどこにあるのかも検索することができます。
また、別記事で、病児保育について詳しく書きました。
参考にしていただけたらと思います。
[kanren postid="119"]そして、入園前にワクチン接種を!
意外と忘れがちなのがワクチン。
麻疹・風疹や水痘は定期接種ですが、おたふくかぜは任意接種。
これらの感染症に関しては、学校保健法という法律で出席が禁止されているので、以下の日数を強制的に休まされてしまいます。
麻疹
解熱した後三日を経過するまで
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹が始まった後五日を経過し、かつ、全身状態が良好となるまで
風疹
発疹が消失するまで
水痘
すべての発疹が痂皮化するまで
ワクチンは効果がある!
これらのワクチンは生ワクチンで、しっかり接種していればほぼ罹患することはないため、1歳になったら、これらのワクチンを打ちましょう。
水痘ワクチンは最近定期接種化されたのですが、定期接種後は水痘が激減しています。
下のグラフで、青く囲ったところが任意接種のとき、赤く囲ったところが定期接種後です。
このように生ワクチンであれば効果は高いです。
任意接種であるおたふくかぜも効果が高いと考えられています。
お金(1回3000-5000円程度)はかかりますが、5日以上保育園を休まなきゃいけないことを考えると、そんなに高くないと考えます。
おたふくかぜも定期接種化されればいいのですが…ちなみにほかの先進国では定期接種化されています。
日本が定期接種ではないのは…厚生労働省に聞いてください…
まとめ
保育園に入ったあとも熱を出したりと大変なことが続きます。
少しでも休む回数が減るようにワクチン接種をしましょう。
そして、発熱した際は病児保育という手もあります。
使ってみてはどうでしょうか?